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「きおくのまち」展を終えて

(saharaの感想)

展示のトビラ。

まず、はじめに。

「きおくのまち」展にお越し下さった皆さん、ありがとうございました。

梅雨時なのに天気に恵まれ、むしろ暑かった位ですが、そんな中いらして頂けて

とても嬉しかったです。

本当にありがとうございました。

次回もご都合よろしければ、お越しいただければ幸いです。


今回の展示のコンセプトは、

「家」を描き集めて、ひとつの「町」を再現する、というのが大元でした。

そんな計画から始まって、ならば家をたくさん描こう、という事になったのです。

そして、試していた画法がノスタルジックだった事も在り、

懐かしい感じのテイストで行く事にしました。


「家」や「町」というテーマは、ずっと取り組みたいと思っていたものの、

これまでの経験の薄っぺらさと画力の不足から、後回しにしがちだったテーマでもあります。

未熟な感は最後まで拭えませんでしたが、何とか形に残す事が出来て、

個人的にはとても満足しているのです。


それから。

「Happy pockets(ハッピーポケッツ)」のお2人の、

お力添えが在ってこその展示だったと思います。

ギター弾きの小関さんと、ボイスパフォーマーの荒井さんのおかげで、

僕は「きおくのまち」という名前のテクストを1本書き起こし、

それに押される様にして、展示はガツガツと色を帯び、形になって行った訳です。

僕が取り組むにはやや気後れしがちだった「家」や「町」というテーマにあたるのに、

どこを行けばいいのか、指標を与えてもらえた感じで、

どれだけ心強かった事だろうと。

僕の絵と言葉に、この先が在るのだと、教えて下さった方達なのです。


今まで壁だと思っていた所に、穴を空けてくれて、

その先にまだ道がある事を知らされて、

僕の世界はより広く、別な視点を手に入れて、

この先の旅路に、更なる色彩と輝きの在処を示唆して貰えて。

新しい可能性を与えてくれる人達と知り合って、本当に良かったと思います。

この事に関しては、どうやってお礼を言ったらいいものやら、分からないけれど。

とにかく、自分が差し出せる以上のものを貰ってばかりです。

まだまだ未熟ですが、少しずつ報いて行ける様になりたいですね。

これに関しても、いつか相応しい時期が来るよう願います。


モノでは、「おうちのノート」がやたらと売れてましたね。

やはり、紙モノが好きな人間は、紙モノに強い!

という事を実感させて頂きました。

次回はもっと紙モノを充実させて行こうと思います。

自分が好きなものはやっぱり、口に出さなくても伝わるのだと実感できましたし。


独りの様に思えても、

この道筋は独りでは無い事。

描く先に、必ず誰かが居てくれる事を確信に変える事が出来た展示でした。

観に来てくれて、本当にありがとうございました。


ではまた。

次回は9月の頭、港町での展示です。

新しい作品が描き貯まったら、またお会いしましょう。

2009.7.1 佐原叶夜

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